ハンドメイド革小物のメンテナンスの必要性と方法をご紹介!
2023・04・28
せっかく革小物を購入したので長く使いたい!!と、お声をよく聞きます。
革小物であれば使っているだけで味がでる、などの思い込みからメンテナンスがそもそも必要ない、と思っている方も多くいらっしゃるようです。
メンテナンスがそもそも必要なのか? また、その方法を知りたい!とご質問頂きましたので、今回は天然の植物樹脂でなめされたタンニンなめし革(革のなめし種類や特徴はまた後日改めて紹介します)のメンテナンスについて、今までの経験などをもとに私なりの考えやメンテナンス方法などをご紹介させて頂きたいと思います。
今回は財布やカードケースなどの革小物についてお話したいと思います。
◦革小物の使用環境と影響
財布や名刺入れなどは、服のポケットに入れている、カバンに入れているなどの環境の違いで革の経年劣化が違ってきます。
服のポケットに入れている場合、体の動きに合わせての型崩れ、例えばズボンの後ろポケットに財布を入れて座ったりしていると一方向に反っていきます。また、体から出る水分をよく吸っています。
カバンに入れている場合は、カバンの中身と擦れ合っている、あまり日光に当らないなどです。
では、どういう影響がでるのか?
まずポケットの場合、いつも同じ方向に入れがちで身体側の方だけ色が濃くなる。
先ほど述べたように反るだけで無くねじれも生じる
これは、片側だけ身体の水分を吸い強く擦られたりなどの強い力がかかっています。
カバンに入れている場合、他の中身と当り小傷や跡がつく。
カバンの繊維などにオイル分をとられる。
日光にあまり当らないため、呼吸しづらくオイル分が中にこもってしまう。
でも、どうゆう場合でも使用するにはさけて通れないし、気を使ってばかりもいられないですよね。
使っていけば経年変化はします。革を選ばれる方はこの経年変化を楽しんでおられる方もいます。でもどうせなら綺麗な変化をさせた方が愛着もさらにわくはず。
だから私は一年に一回のメンテナンスをおすすめしています!
◦メンテナンス方法
1. 中身を全部取り出し、手で形を整えてあげる。
2. 乾いた柔らかい布で全体をつまったホコリなどを取りながら拭いてあげる。
3. オイルを全体的に薄く塗って、乾いた柔らかい布で拭き上げる。
4. 日陰の風通しのいいところで少し休ませてあげる。
◦どんなオイル・ワックスがいい?
メンテナンスオイルには、液体・クリーム・個体、最近ではスプレータイプも見かけます。
私がおすすめするのは、個体のワックスタイプです。ここで気を付けて頂きたいのは、中身の成分が【天然の物】です。
せっかく天然の植物樹脂でなめした革なのに、化学薬品の入った物は使いたくないし、なにより革に合わなかったり余計に汚れをよんだり、変色したりとトラブルを何回か見たことがあります。
液体・クリームは革に浸透はいいですが塗るのが難しく、ムラになりやすくムラを目立たなくする為に塗り込みすぎてしまうことが多いです。メンテナンスでは極力薄く塗ってあ
げる事が重要です。塗りすぎてしみ込んでしまったとオイル分をとってあげる事はできません。だから薄く塗って様子みることが大切です。
後、どのメンテナンスオイルでも革と相性がいいのか目立たない所で試す事をして下さい。
◦オススメするメンテナンスオイル
私がオススメするのは、【ラナパー】です。
ワックスタイプでムラになりづらく塗りやすくて、天然成分です。
おすすめサイズは、お試しサイズの物です。のびもよくこの量で充分です。大きいサイズもありますが、長期保管は天然成分のためおすすめできません。一年に一度のメンテナンスですし、必要な時に購入するのがいいと思います。
使い方は、付属のスポンジに少量とり目立たない所で試してから、やさしく均等に薄く全体に塗って下さい。
10~15分待ち、乾いた柔らかい布で拭き上げたら完成です。
※使用前必ず説明書をお読み下さい!
今回はメンテナンスがなぜ必要なのか?と、メンテナンス方法をご紹介させていただきました。
ご興味のある方はこの他に、こんな場合のメンテナンスはどうするの?などのご質問などもあるかもわかりません。
その他のメンテナンス方法などは、またご紹介したいと思います。
※あくまでメンテナンスで、汚れとりなどは自己判断でせず専門業者にご相談やお願いして下さい。
最後までお読みいただき有難うございました。
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